大きな可能性がつまった「搾油副産物」で市場、そして世界を変える。 Vol.1 藤本 祐希 2008年入社 機能性事業本部 開発部 松阪研究課 課長代理 大きな可能性がつまった「搾油副産物」で市場、そして世界を変える。 Vol.1 藤本 祐希 2008年入社 機能性事業本部 開発部 松阪研究課 課長代理

会長のモノづくりへの
想いに感動した。

大学で応用化学を専攻し、大学院に進学して抗がん剤の合成について研究していました。興味があったのは0から1を生み出すモノづくりです。就職活動では色んなメーカーにエントリーし、人事担当者や経営者の方々と話をさせていただきました。そのなかで、当社の会長だけが「今後はこんなことに挑戦したい。あれもやってみたい」と熱く語られていたので辻製油を選びました。私が所属する松阪研究課では、食用油などの生産過程で出る搾油副産物を精製・抽出し、その有効活用を模索しています。たとえば、当社が工業的にはじめて高純度の精製に成功した「レシチン」は大豆油の搾油副産物であり、主な成分はリン脂質です。これは、私が大学院で研究していた抗がん剤を封入するカプセルと同じ成分で、最近では特に注目されている素材です。また、高品質と低価格を両立した当社の「セラミド」はとうもろこし胚芽から抽出・精製されています。搾油副産物は、大きな可能性の塊なんですよ。

1年目で高純度セラミドの
実用化に成功。

入社から2ヶ月目で高純度セラミドのプロジェクトを任されました。当時、他社の純度が約1%にも関わらず当社では30%のものができていましたが、セラミドの色が黒く、匂いも強いため、美容食品や化粧品の素材として使用できず、開発も長年滞っていたそうです。そんななか、入社研修が一通り終わった5月に上司から「7ヶ月間で真っ白で無臭にしろ」とのミッションが降りてきました。思いつく限りの実験を6ヶ月間繰り返しても糸口さえ見つからないなか、ふとしたひらめきで通常ではありえない実験をしてみたところ、それが成功したんです。実験から1ヶ月後には真っ白で無臭、95%以上もの高純度のセラミドを精製することができました。このセラミドは今では化粧品素材としてたくさんの商品に使われています。当社の開発の魅力はどんどんチャレンジでき、それが形となり、しっかり評価してもらえることだと思います。

1日のスケジュール

8:00
開発は決まりきったスケジュールというのはありません。プロジェクトによってもスケジュールが変わってきます。なので、複数のプロジェクトを同時進行できるように、1日の実験スケジュールを組みます。
13:00
本社やお客様先へ出向いて打合せをすることも多いです。打合せではモノを作る、プロセスを開発する、そのための情報収集を行います。
16:00
情報収集のための打合せだけではなく、ちょっとした試作品を作ってお客様を訪問し紹介することも開発の仕事。製品が開発されてから世に出るまで全ての工程に関わることができるのもこの仕事の面白さかもしれません。

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