ACTION
辻製油の活動

環境貢献
CO2排出を抑制し、
地球温暖化防止に貢献する
バイオマスエネルギーの活用。

山に植えられた木々は、密集しすぎると陽の光が届かなくなり、ひ弱な木になってしまいます。それを防ぐため一定数の木を間引くのですが、三重県の山奥では間引かれた材木である間伐材が放置され、問題視されていました。辻製油は間伐材をバイオマスエネルギーとして利用できないかと考え、松阪木質バイオマス熱利用協同組合の設立に参画しました。バイオマスエネルギーの利点は、「カーボンニュートラル」であるということ。間伐材は燃やすことでCO2を排出する一方で、成長過程では光合成をすることで大気中のCO2を吸収します。排出と吸収によってCO2の総量は増えないため、これを「カーボンニュートラル」と言います。化石燃料を使用するよりもCO2の排出が抑制され地球温暖化防止に貢献できるのです。ここで得られた熱エネルギーは製油事業で使うだけではなく、余剰分についても本社工場近くのグループ会社であるうれし野アグリでトマト栽培用の暖房として余すところなく利用。また、環境貢献だけではなく、地域林業の方にはこれまでは価値のなかった間伐材が商品になることで林業の活性化の一助に。
概念図

地域貢献
捨てられていたゆずの皮を、
辻製油の技術で資源化する
ことで、地域に貢献。

高知県を中心に四国全土で栽培されるゆず。以前は、その多くが果汁として使われていました。しかし、絞ることで得られる果汁はゆず全体の20%ほど。残りの80%となる果皮などは使われずに廃棄され、地域の課題となっていたのです。辻製油は廃棄される果皮を有効利用できないかと考え、これまで培ってきた抽出技術を活かして、ゆずの香気成分を取り出し天然ゆずオイルを開発。地域の農協様や取引様ともフラットな協力体制を築くことができたこともあって事業も軌道に乗り、現在では化粧品や調味料、飲料など幅広く使用されるようになりました。ゆずは不作・豊作の落差が激しい作物ですが、これまで廃棄されていたゆずの果皮に逆に価値が付くことによって、地域農家の方の収入も安定化し、地域の方にも喜ばれています。飼料・肥料として活用してもらうことで農家に還元。地域貢献だけでなく、ここでも循環システムの構築を目指しています。
循環システムの構築概念図 循環システムの構築概念図

産学連携
さらなる飛躍を遂げるために、
産学連携で研究を進めます。

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人の健康に貢献する食品を開発することを目指す辻製油。しかし、その食品がどれだけの機能性を持っているか、会社内だけで検討することは難しいです。そこで、機能性を追求するために三重大学と連携して研究を始め、辻H&Bサイエンス研究室という共同研究室を開設しました。そこでは辻製油でつくられる油を中心に、レシチンやセラミド、ゆずオイルの生理機能性の基礎研究を各学部とも連携しながら実施。現在は、「セラミドの美白作用」「しょうが抽出物の骨代謝改善効果」「柑橘類抽出物の抗肥満作用」の研究を行い、一定の成果をあげています。また、三重大学以外の大学との産学連携も積極的に行っており、より多くの場で天然素材の可能性を追求しています。こうした連携によって、学部生や博士課程の方が研究できる場を創出。企業でも即戦力として活躍できる人材を育成し、辻H&Bサイエンス研究室では修士から社会人ドクターとして勤務しているスタッフもいます。

その他の活動

独自技術を用い、途上国の発展・貧困削減に寄与独自技術を用い、途上国の発展・貧困削減に寄与
独自技術を用い、
途上国の発展・貧困削減に寄与
国際協力機構(JICA)の「中小企業・SDGsビジネス支援事業」に採択され、ネパールにおける食用油の健康被害改善に係る品質改良技術の導入に向けて、辻製油独自の技術・ノウハウを課題の解決に活用します。
地元の方々と交流する「つじマルシェ」地元の方々と交流する「つじマルシェ」
地元の方々と交流する
「つじマルシェ」
不定期でマルシェを開催して、地元の方々へ辻製油グループで製造・生産する商品や地域で獲れた美味しい野菜を届けています。地元の方と交流を深め、より一層愛される企業を目指して一丸となって取り組んでいます。
過疎地域を活性化させる「見えるジュース工場」過疎地域を活性化させる「見えるジュース工場」
過疎地域を活性化させる
「見えるジュース工場」
三重県南部に位置する御浜町では、年間通してみかんをはじめさまざまな柑橘類が収穫されます。町内にある搾汁工場で「ストレート果汁」を製造して、付加価値をつけた製品へ加工することで、地域活性化へ貢献します。